ロレックスの文字盤の種類を徹底解説!文字盤を交換する際の注意点についても紹介
腕時計の文字盤は時計全体のデザインや印象を大きく左右する重要なパーツです。ロレックスは優れた加工技術によって様々な素材を文字盤に取り入れ、ほかにはない独自の文字盤を多数生み出してきました。本記事では、ロレックスの文字盤の種類や名称、文字盤の交換について詳しく紹介します。
腕時計の文字盤とは?
腕時計の文字盤とは時間や日付などを表示する部分で、全体的なデザインにも大きく関わる腕時計の顔とも言える重要なパーツです。ロレックスの文字盤は細部までこだわり抜かれた洗練されたデザインが特徴で、素材や色合い、インデックスなどが豊富にラインナップされています。
ロレックスの文字盤の種類は?それぞれの名称と特徴を紹介
ロレックスの文字盤はバリエーションが豊富で、希少な天然素材が使用されたものも数多く存在します。ここでは、ロレックスの文字盤の種類やその名称について紹介します。
シェル文字盤:天然真珠の母貝を加工しており、色合いや雰囲気がすべて異なる
シェル文字盤には「マザーオブパール」と呼ばれる天然真珠の母貝が使用されており、着色していないため光沢や色味がひとつひとつ異なっています。光の反射によって見え方が変化するのも特徴で、ホワイトやピンク、イエロー、ブラックなど様々な色合いのものが存在します。加工が難しい真珠の母貝は希少価値も高く、主にドレスモデルやハイクラスモデルで採用されています。
メテオライト文字盤:模様の美しい隕石を厳選しているため、希少価値が高い
「隕石」という意味を持つメテオライトを使用した文字盤はその名の通り隕石を加工して作られたもので、その希少性や加工の難しさから最も希少な文字盤のひとつと言われています。隕石が使用された文字盤は質感も独特で、個体ごとに異なる不規則な模様があるため、唯一無二のビジュアルを楽しむことができます。
サテン文字盤:細い線が縦横に細かく付けられたシンプルなデザイン
サテン文字盤はヤスリによって細かな線が小刻みに施されているのが特徴です。縦横に入った規則的なラインが過度な光の反射を抑制してくれるため、視認性にも優れています。「ヨットマスター」や「デイトジャスト」などの一部モデルで使用されています。
ジュビリー文字盤:ROLEXの文字が無数に並んでおり、コンピューター文字盤とも呼ばれる
ジュビリー文字盤はROLEXの文字が無数に並んだデザインとなっており、コンピューターの基盤を彷彿とさせることから「コンピューター文字盤」とも呼ばれています。さらに凹凸の強いものは「ホリコンピューター文字盤」と言われ、より現代的でスタイリッシュな雰囲気に仕上がっています。採用されているモデルの少なさもジュビリー文字盤が評価されている理由のひとつです。
アイスブルー文字盤:プラチナモデルにのみ採用されており、メタリックな質感が特徴
清涼感のある淡い青色が美しいアイスブルー文字盤はプラチナモデルにしか採用されておらず、「サンレイ仕上げ」と呼ばれる特殊な表面加工によって上品な光の反射が楽しめます。現行モデルでアイスブルー文字盤が採用されているのは「コスモグラフデイトナ」と「デイデイト」のみで、希少かつ最高級の文字盤として時計愛好家たちの憧れの的となっています。
グラデーション文字盤:中央から外側に向けて色が変化している神秘的な文字盤
グラデーション文字盤はその名の通り、文字盤の中央から外側に向かってダークトーンになっていくグラデーションカラーが特徴的です。単色カラーの文字盤と比較するとゴージャスな印象を与えるため、パーティーなどの華やかなシーンには特に馴染みやすいでしょう。豊富なカラーバリエーションも魅力で、「デイトジャスト」のスタンダードラインなどを中心に採用されています。
ダイヤ文字盤:ダイヤモンドならではのラグジュアリーな雰囲気で上品な輝きが楽しめる
ロレックスのダイヤ文字盤には厳選された最高品質のダイヤモンドが使用されており、上品かつラグジュアリーな雰囲気を楽しむことができます。ワンポイントでダイヤモンドが施されたものから全面にダイヤモンドが敷き詰められたものまで種類は様々で、「ジェムセッター」と呼ばれる専門の技術者によってダイヤモンドが一つずつ丁寧にセッティングされています。
オニキスやオパール、ラピスラズリなどの天然石を使用した文字盤もある
ロレックスでは、ダイヤモンド以外の天然石を使用した文字盤も数多く揃っています。元々は魔除けの意味合いもあった漆黒のオニキスや鮮やかなピンクカラーが美しいピンクオパール、品のある深い瑠璃色のラピスラズリなど、ロレックスの高い加工技術によって素材そのものが持つ色合いや光沢が存分に引き出されています。
ロレックスの文字盤のなかには日焼けによって変色したレアな個体もある
これまで紹介してきたようにロレックスにはさまざまな文字盤がありますが、経年劣化などによって意図せず生まれた希少価値の高い文字盤もあります。変色や退色はロレックスの価値に悪影響を及ぼすこともありますが、色が変わった個体のほうが価値が高くなるということも少なくありません。ここでは、経年変化によって生まれた希少な文字盤をいくつか紹介します。
トロピカルダイヤル:ブラック系の文字盤がブラウンに変色したもの
トロピカルダイヤルとはブラックやブルーの暗めの文字盤が経年変化によって独特な色合いに変化した個体のことを指し、最も価値があるのはミラーダイヤルがブラウンチェンジした個体だといわれています。経年劣化によってすべての個体がきれいに変色するわけではなく、ひび割れや塗装の剥がれだけが発生するケースがほとんどであるため、全体的に変色している個体の希少価値は非常に高くなっています。
ミラーダイヤルは独特のツヤと光沢を持つレアな文字盤のひとつ
ミラーダイヤルとは、1967年ごろまで製造されていたモデルに見られる鏡のような輝きを持つ文字盤のことです。ほかの文字盤にはない独特のツヤと光沢がありますが、本物の鏡のようにキラキラとしているわけではありません。また、文字盤に記載されているロゴや文字などがゴールドでペイントされているのも大きな特徴です。アンティークロレックスのなかでもミラーダイヤルは希少価値が特に高いとされており、高額で取引されることも珍しくありません。
アイボリーダイヤル:エクスプローラーⅡなどの初期モデルにしか見られない希少な文字盤
ホワイト文字盤が紫外線などの影響で黄色みがかかったように変色したものがアイボリーダイヤルで、「エクスプローラーⅡ」や「コスモグラフデイトナ」の初期モデルでしか確認されていないようです。なお、アイボリー文字盤については、変色ではなくもとからアイボリーカラーとして発売されていたものという説もありますが、いずれにせよ入手困難な個体であることには変わりないでしょう。
ロレックスで文字盤の種類が豊富なモデルは?
ロレックスの数あるモデルのなかで最も文字盤の種類が豊富なのは「デイトジャスト」です。ドレスモデルの代表的な存在でもある「デイトジャスト」は、文字盤のみならずベゼルやブレスレットの種類も充実しています。また、「オイスターパーペチュアル」や「コスモグラフデイトナ」も文字盤のカラーバリエーションが豊富で、幅広い選択肢のなかからお気に入りのモデルを見つけやすくなっています。
ロレックスの文字盤を交換する際の注意点や費用、期間は?
ロレックスは購入後のアフターサービスも充実しており、修理やオーバーホールはもちろん文字盤を交換することも可能です。ここでは、ロレックスの文字盤の交換について詳しく解説します。
文字盤の交換を検討した方がいいケース
文字盤の交換を検討するべきケースとしてまず挙げられるのが、経年劣化や損傷によって視認性が低下してしまっている場合です。また、劣化や損傷などで見た目が悪くなっている場合や、今のデザインに飽きてしまった場合なども文字盤交換のタイミングと言えるかもしれません。
文字盤を交換する際の注意点や条件
ロレックスの文字盤を交換する際には、いくつかの条件やルールがあります。交換を検討している方はそれぞれを詳しくチェックしておきましょう。
カタログに掲載されているモデルである
ロレックスの文字盤交換はすべてのモデルが対象になっているわけではなく、リファレンス番号(型番)がカタログに掲載されている、もしくは過去に掲載されていたモデルに限られています。カタログが手元にない場合は、正規販売店やサービスセンターで確認してみると良いでしょう。
モデルと文字盤が同一のリファレンス番号(型番)である
文字盤を交換する場合は、腕時計のリファレンス番号と交換したい文字盤が同じリファレンス番号内である必要があります。ロレックスのリファレンス番号はケースとベゼルの種類によって決まるため、同じリファレンス番号内にある文字盤であれば変更できますが、同じ番号内にないカラーやデザインには変更できません。どのような文字盤と交換できるのか知りたい方は、サービスカウンターの文字盤表などで互換性のある文字盤をチェックしておきましょう。
5年間の保証期間が終了している
ロレックスは2022年5月にサービス規定が変わり、保証期間の5年を経過したものでなければ文字盤の交換ができなくなりました。手に入りやすいモデルを購入しておいて、購入後すぐに人気の文字盤に交換して売却するという事態を防止するためにこのようなルールが設けられたようです。
文字盤の交換にかかる費用は5万円〜40万円ほど
文字盤交換の費用には技術料や文字盤返却代、部品代、オーバーホール代などが含まれています。文字盤返却代は任意となっており、交換前にオーバーホールを実施していればオーバーホール代がかからない場合もあるでしょう。モデルや文字盤の種類によってかかる費用に幅はありますが、シンプルなものであればおよそ5〜15万円、シェルやダイヤは20万円ほど、メテオライトは40万円程度とされています。
文字盤の交換にかかる期間は早ければ2週間程度
文字盤を交換するだけであれば2週間程度で返却されますが、オーバーホールや修理が必要となる場合は1か月程度かかってしまうかもしれません。また、文字盤の在庫がない場合には海外からの取り寄せが必要になる可能性もあり、1か月以上かかってしまったり納期未定となったりすることもあるでしょう。
ロレックスの文字盤には様々な種類があり、交換することも可能
ロレックスの文字盤は種類が様々で、ロレックスの優れた加工技術によって生まれたクオリティの高い文字盤が豊富に揃っています。また、経年劣化によって変色し意図せず希少価値の上がった個体もあり、中古市場を探してみれば世界にひとつしかない文字盤を見つけられるかもしれません。劣化が気になる場合やデザインをリフレッシュしたい場合には交換することもできるため、交換する際の条件や費用などを事前にチェックしておくと良いでしょう。
中古ブランドショップのALLU(アリュー)ではロレックスの定番モデルを数多く取り扱っており、本記事で紹介したような文字盤を持つ個体が入荷することもあります。オンラインショップで気になった商品を実店舗に取り寄せてコンディションを実際に確かめることもできるため、ロレックスをお探しの場合はぜひALLU(アリュー)を利用してみてください。