2024.05.29

ロレックスで使用されているステンレススチールの種類は?スーパーステンレス「904L」の特徴を紹介

ロレックスで使用されているステンレススチールの種類は?スーパーステンレス「904L」の特徴を紹介

ロレックスの時計にはさまざまな素材が使用されていますが、「サブマリーナ」「デイトナ」「GMTマスター」などのスポーツモデルには、ステンレススチールが多く採用されています。本記事では、ロレックスで使用されているスーパーステンレス「904L」の特徴について紹介します。

ロレックスなどの腕時計で使用されるステンレススチールとは

ロレックスなどの腕時計で使用されるステンレススチールとは

ステンレススチールは見た目の美しさと耐久性を兼ね備えていることから、腕時計の素材として広く使われています。ここでは、ステンレススチールの特徴と種類について解説します。

ステンレススチールとは?

ステンレススチールは、鉄に一定量以上のクロムを添加した合金で、日本では「ステンレス鋼」、英語では「Stainless Steel」(略してSS)などと呼ばれています。「ステン(stain)=錆・サビ」「レス(less)=ない」という名の通り、汗や水に濡れても錆びにくく、メンテナンスが比較的容易な素材として重宝されています。

腕時計に使用されるのは「304」と「316」が一般的

「304」はステンレス生産量の約60%以上を占める、もっとも一般的な種類です。時計以外の幅広い分野の製品に使用されており、耐食性に優れているのが特徴。「316」は「304」に改良を加え、ニッケルの含有量を増やしてモリブデンを加えたものです。ニッケルの含有量を増やすことで変色しにくくなり、モリブデンにより耐食性と耐摩耗性も向上しています。

高級な腕時計には「316L」が使われることも

「316」に改良を加え、カーボンの含有量を下げたものが「316L」で、サージカルステンレスとも呼ばれます。金属アレルギーが出にくいことから、医療器具などにも使用されています。

ロレックスはスーパーステンレスの「904L」を使用

ロレックスはスーパーステンレスの「904L」を使用

ロレックスの時計に採用されているスーパーステンレスは「904L」や「SUS904L」と表記されるもので、「316L」よりもさらに高品質なステンレス素材です。ロレックスではこのスーパーステンレスを「オイスタースチール」と呼んでおり、ロレックスの三大発明の一つである「オイスターケース」にも由来しています。

ロレックスは「904L」を自社で製造

もともと「904L」は、化学産業の分野で使用されていました。しかし、高い硬度と耐久性、美しい輝きを放つ素材は、ロレックスが目指す時計作りに適しているとして、1985年に世界で初めて腕時計の素材として採用されるようになりました。スーパーステンレスの生産には特別な整備を備えた製鉄所や莫大なコストが必要となるため、ロレックス以外にスーパーステンレスを採用しているメーカーは少なくなっています。

ロレックスは「904L」を鍛造して成形する工程で必要になる、大型の圧力プレス機を自社で所有しており、安定した生産量が見込めるロレックスだからこそ自社内での製造が実現したといえるでしょう。

「904L」と18金を使った「ロレゾール」という素材も独自開発

904L」と18金を使った「ロレゾール」という素材も独自開発

「ロレゾール」は、高級腕時計に使用されるステンレススチール「904L」と18金を組み合わせたロレックス独自の素材です。使用される合金の種類に応じて「イエローロレゾール」「エバーローズロレゾール」「ホワイトロレゾール」など、さまざまな名称で呼ばれています。たとえば「GMTマスターⅡ」のロレゾールモデルは、ステンレスとエバーローズゴールドの組み合わせにより、上品な雰囲気と肌なじみの良さを両立した仕上がりとなっています。​​

ロレックスのスーパーステンレスとオイスターケースの関係

牡蠣(オイスター)のように気密性が高いことが特徴の「オイスターケース」は、完全気密の防水性能を備え、ロレックスの高い信頼性を象徴するもののひとつとなっています。「オイスターケース」の開発には耐久性と耐食性のある素材が不可欠であり、スーパーステンレスがあったからこそ開発に成功したと言ってもいいでしょう。

オイスターケースから生まれたサブマリーナ

オイスターケースから生まれたサブマリーナ

「オイスターケース」の完成後、ロレックスは数々のダイバーズウォッチを開発しました。1954年にはダイバーウォッチの代表とも言える「サブマリーナ」が登場し、防水かつ潜水時間測定用の回転ベゼルを搭載したこのモデルは、当時のロレックスが追い求める「プロフェッショナルな時計」にふさわしいとの評価を受けました。 その後、「サブマリーナ」はデザインやスペックのモデルチェンジを繰り返し、現代の姿へと至ります。発売初期の「サブマリーナ」はヴィンテージ品として現在も高い人気を誇り、なかには高値で取引されるものも存在します。

ロレックスのステンレス部分は錆びる?

ロレックスのステンレス部分に採用されている「オイスタースチール」は、一般的なステンレスよりも耐食性と気密性に優れており、非常に錆びにくい特性があります。しかしながら、高品質なステンレスであっても絶対に錆びないわけではありません。

付着した汗や汚れを長期間放置してしまうと、ステンレスの表面を保護している不動態被膜が破壊されてしまい、錆が発生してしまう可能性があります。ケースとブレスレットの隙間や裏蓋部分など、汚れが溜まりやすい箇所は錆びやすいため注意が必要です。

ステンレス素材の腕時計を錆びないようにするには

ステンレス素材の腕時計を錆びないようにするには

ステンレス素材の腕時計を錆びにくくするためには、日頃のお手入れが大切です。腕時計を外した際は、柔らかい布で汗や汚れを丁寧に拭き取るようにしましょう。手首とブレスレットの隙間をはじめ、汚れが溜まりやすい箇所は入念に拭いてください。汚れがひどい場合は、ぬるま湯で薄めた中性洗剤を柔らかい布につけ、優しく拭き取って洗うのもおすすめです。

ロレックスで使われているステンレス「904L」は、丈夫で光沢の美しい素材

ロレックスで使用されているステンレススチールの素材や「オイスターケース」との関係性について紹介しました。スーパーステンレスの「904L」は、時計作りに使われている最高品質な素材であり、ロレックスの優れた品質と精密さを実現するうえで欠かせない素材と言えるでしょう。

ロレックスをお探しの方は、ぜひALLU(アリュー)を利用してみてください。オンラインショップに気になるモデルがあれば、店舗に取り寄せて試着することも可能です。

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