絶対的アコガレ♪ 「麗しのケリー」と「愛しのバーキン」
グランメゾン エルメス(HERMES)といえば、馬具工房由来のレザー素材を使った高品質なアイテムが人気です。
そんなエルメスのアイテムラインナップの中でも、一線を画すラインといえば二大巨塔「ケリー(Kelly)」と「バーキン(Birkin)」。
しかし、2つとも世界的に有名なバッグですが、どちらがどのように違いがあるのでしょう?
今回は絶対的あこがれの存在、バーキンとケリーの違いをデザインや使いやすさ、サイズラインナップ、人気素材やカラーなどから、今更人には聞けない、それぞれの違いを分かりやすく紹介します!
ケリーとバーキン、まずは簡単な紹介から♪
まずはエルメス(HERMES)を代表するハンドバッグ、バーキンとケリーの特徴をそれぞれ簡単にご紹介していきましょう。
What’s Kelly(ケリー)?
エルメスのケリーバッグは、モナコ王妃のグレース・ケリーがパパラッチから妊娠中のお腹を隠したバッグとして有名になりました。
1936年に誕生した当時は「サック・ア・クロア」と呼ばれており、1955年ごろからグレース・ケリーにちなんで「ケリー」と改名された歴史があります。
かっちりとした台形のフォルムに、内縫いと外縫いの2つのデザインがあるのもケリーバッグの大きな特徴です。
内縫いは繊細で女性らしく、外縫いはフォーマルシーンに合わせやすいビジネスバッグとしても活躍するアイテムです。
What’s Birkin(バーキン)?
バーキンは1984年に誕生したレザーバッグです。当時のエルメスの社長が、偶然飛行機で隣の席に座っていたイギリスのシンガー、ジェーン・バーキンに出会ったことが誕生のきっかけ。
彼女が持っていた籐のバッグからあふれる荷物ををみて、たくさんの荷物をしっかり収納できるバッグをプレゼントすると、社長が申し出て作られたバッグこそ”バーキン”。
見た目の美しさと収納力抜群の機能性の高さが融合した、女性なら誰もが憧れる永遠の「ItBag」です。
ケリーとバーキン「デザイン」の大きな違い
次にバーキンとケリー、それぞれのデザインの違いを見ていきましょう!
フラップにクロア、そしてカデナといったエルメスを象徴するデザインが備わったデザイン…一見フォルムが似ている2つですが、実はたくさんの違いや特徴が隠れています。
ケリー(Kelly)
ケリーバッグはトップハンドルが1本になっているデザインが特徴です。中が見えないようにフラップがついており、そこにエルメスのアイコニックなカデナが付属しています。
また、縫製の種類が2パターンあるのもケリーならでは。写真左側の内縫いは縫製部分が表立って見えないように作られていて、全体的にフェミニンでやさしい印象に仕上がっています。
写真右側の外縫いは、あえて縫製が見えるよう設計されていて、シャープですっきりとした印象のデザイン。
もともとワンハンドルでフォーマル向きのケリーですが、さらにフォーマルな印象の外縫いは、ビジネスシーンでも愛用者がたくさんいます。
バーキン(Birkin)
1本のハンドルのケリーに対して、バーキンは2本のハンドルデザインになっているのが大きな違いです。
また、フラップを開けた中には仕切りなどが一切なく、開口部が広いデザインはどんなものでも収納できるバッグとして誕生した歴史を感じさせます。
エレガントな見た目でありながら、抜群の収納力と荷物に重さに耐えられるよう頑丈な作りになっているのもバーキンの特徴。ほかにも全面にオープンポケット、反対の背面側にはファスナーポケットがあり、スマホや鍵などの小物を分けて収納できる機能的なデザインになっています。
マチ幅も調節できるようサイドにベルトが通っていて、フラップが広がらないようにクロアとカデナも装備されています。
ケリーとバーキン「使い勝手」の違い
見た目にもいろいろな違いがあるケリーとバーキンですが、実際の使い勝手もどのような感じなのか気になりますよね。2つのバッグそれぞれのシーンによっての使い勝手などをご紹介します。
ケリー(Kelly)
ケリーバッグは型崩れしにくいかっちりとしたフォルムで、床に自立できるデザインです。見た目の美しさにこだわっているケリーは、バーキンと違って外ポケットなどが一切ありません。
また、マチの調節もできないので収納力や荷物の取り出しやすさについては、ケリーが使いづらいと感じる場面もあるでしょう。
ただし、25サイズ以上のケリーには、ショルダーストラップが付属しています。こちらは荷物が多いときでもスマートに肩掛けして持ち歩けるので、片手がふさがっているときでも持ち運びしやすいです。
また、入学式や結婚式などのフォーマルな場面では、ワンハンドルで美人なケリーはコーディネートに落ち着きと上品な印象を与えてくれる存在です。
バーキン(Birkin)
バーキンは中が大きく開くデザインと、ダブルハンドルの構造によってケリーとくらべて荷物の出し入れがしやすいです。
また、フラップを中に畳めばそのまま荷物が出せ、マチ幅の調節ができるのもバーキンとケリーの違いです。
デイリーユースに使いやすいのがバーキン、フォーマルはケリーが一般的なイメージですが、どちらも高級素材を使ったハイブランドの一級品。状況や自分の好みに合わせて使い分けましょう。
ケリーとバーキン「サイズラインナップ」を比較
エルメスといえば用途に合わせていろいろな種類が選べる、豊富なサイズラインナップを用意しているブランドです。ケリーとバーキンではそれぞれ何種類ずつサイズが用意されているのでしょうか?
ケリー(Kelly)は8サイズ
- 15… 約 縦11㎝ 横15㎝ 奥行き8㎝
- 20… 約 縦16㎝ 横20㎝ 奥行き9㎝
- 25… 約 縦19㎝ 横25㎝ 奥行き10㎝
- 28… 約 縦22㎝ 横28㎝ 奥行き10㎝
- 32… 約 縦23㎝ 横32㎝ 奥行き12㎝
- 35… 約 縦25㎝ 横35㎝ 奥行き13㎝
- 40… 約 縦28㎝ 横40㎝ 奥行き16㎝
- 50… 約 縦34㎝ 横50㎝ 奥行き25㎝
遊び心満載のミニミニサイズの15をはじめ、用途やシルエットに応じて幅広いサイズが用意されているのが特徴。ちなみに一番人気は32サイズ。手帳や長財布などの荷物がしっかり収納できる、エルメスらしい上品な印象なんです。男性に人気のある大きい40サイズや、2~3泊の旅行に対応できる50サイズもあるんだとか。
バーキン(Birkin)は5サイズ
- 25… 約 縦20㎝ 横25㎝ 奥行き 13㎝
- 30… 約 縦22㎝ 横30㎝ 奥行き 16㎝
- 35… 約 縦25㎝ 横25㎝ 奥行き 18㎝
- 40… 約 縦30㎝ 横40㎝ 奥行き 21㎝
- 45… 約 縦30㎝ 横45㎝ 奥行き 20㎝
数はケリーよりも少ないものの、全体的にマチが広く収納力が高いのが特徴。定番はB5サイズが収納できる35、ジェーン・バーキンが愛用していたのはそれよりも一回り大きい40サイズです。40や45のバーキンは男性にも愛用者が多く、ビジネスユースでも活躍しますよ。ちなみに30サイズは「日本サイズ」といわれているそうですよ。
ケリーとバーキン、それぞれの「人気素材 Top 3」発表
エルメスのバッグは素材ラインナップも幅広く、同じデザインでも素材によって違った表情を楽しめます。ここではケリーとバーキンの人気素材トップ3をそれぞれご紹介します!
ケリー(Kelly)
ヴォー・エプソン
雄仔牛のレザーに細かい型押しが施された、適度なハリとかっちりした質感が特徴です。フォーマルなスタイルに合わせやすいレザーとして、上品なケリーに合う人気の素材です。
オーストリッチ
高級素材オーストリッチも人気の素材の一つです。羽毛を抜いた部分にできるクイルマークという斑紋、ほかのレザーにはない自然な風合いとなめらかな手触りが魅力です。せっかくケリーを持つのなら素材までプレミアムなアイテムを持ちたい人に人気です。
リザード
美しい光沢が魅力のリザードは、オーストリッチと並んで一度は手にしたい希少性の高い素材です。ベーシックなブラックはもちろん、派手目なレッドカラーであってもリザードであればシックな印象に。ケリーの気品を引き立ててくれます。
バーキン(Birkin)
トゴ
エルメスの定番レザーとして知られるトゴは、バーキンや財布、小物まで幅広いアイテムに使用されています。仔牛の特徴であるなめらかな質感で使い込むごとに、味わい深い革の経年変化が生まれて自分だけのバーキンが楽しめます。
さらにこちらは、ルージュカザックカラーが差し色に入っていて、ベーシックなカラーにおしゃれなポイントメイクが嬉しいですね。
トリヨンクレマンス
くったりとしたやわらかい質感でありながら、摩擦や傷に強いトリヨンクレマスはバーキンの人気トップクラスの素材。
カジュアルな印象のバーキンとも相性が良く、ハードなデイリーユースにぴったりです。
ヴォー・スイフト
手触りが柔らかくてなめらか、そして豊かな発色とマットな質感が自慢のヴォー・スイフト。上品な印象を与えるので、フォーマルなシーンにもカジュアルにも使いたいバーキンをお探しの方におすすめですよ。
イメージ逆転? ケリーがカジュアル、バーキンがエレガントに!
一般的にケリーはフォーマルシーンに、そしてバーキンはカジュアルな印象のバッグです。しかし、あえてケリーをカジュアルに使い、バーキンをフォーマルコーデに合わせて楽しむのもおすすめ!
たとえば25サイズ以上のケリーはショルダーストラップがついているので、デニムスタイルに肩掛けすることで一気にスポーティーな印象になります。また、ピンクやオレンジなどの明るいカラーのケリーを、贅沢にコーディネートの差し色に使うのもファッショニスタの間で人気です。
そしてバーキンでもハリのあるヴォー・エプソンやフィヨルドなどの硬い印象の素材やエキゾチックレザーは、フォーマルシーンにももちろん対応可能。特にブラックやエトゥープなどのエルメスらしい上品なカラーリングは、スーツやドレスに合わせてエレガンスな印象を高めることができます。
グランメゾン、エルメスの象徴「ケリー」と「バーキン」
ワンハンドルで上品なケリーに、収納力に優れたカジュアルなバーキン、どちらもそれぞれたくさんの魅力が詰まっています。収納力をとるならバーキンがおすすめですが、ケリーバッグでも32以上の大きなサイズはビジネスユースでも人気で雑誌や書類もきちんと収まります。
また、素材やカラーの選び方でケリーをカジュアルに、バーキンをフォーマルに使いこなすこともできますよ。どちらも魅力たっぷりのアイテムだからこそ、ぜひサイズやカラー、素材を見比べて自分の理想にぴったりのケリーやバーキンを見つけていきましょう。