ロレックスは水洗い可能？水洗いの頻度や洗い方、注意点について解説

一般的な腕時計の防水性能は主に4パターン

腕時計の防水性能は使用する環境や目的に応じて様々な基準が設けられており、ロレックスを含む多くの腕時計はモデルごとに異なる防水性能を持っています。ここでは、一般的な防水性能の4つのパターンについて紹介します。

2～3気圧防水（日常生活用防水）

2～3気圧防水は日常生活における水滴や汗、軽い雨などに耐えられるレベルの防水性能です。この防水性能を持つ時計は手洗いする際の水しぶきなどには耐えられますが、完全に水に浸けてしまうのはNGです。ロレックスのように高品質で精巧な腕時計であっても、このレベルの防水性能で水洗いはできません。

5～20気圧防水（日常生活用強化防水）

5～20気圧防水は日常生活用防水に比べて高い防水性能を持っており、シャワーや短時間の水泳にも耐えられるレベルです。ただし、長時間水中にいる場合や激しい水圧がかかるシーンでは使用を控えたほうが良いでしょう。このレベルの防水性能があれば水洗いが可能な場合がほとんどですが、リューズがしっかり締まっているのを確認し、リューズ部分に流水が当たらないように優しく洗い流すのがポイントです。

100～200m防水（空気潜水時計）

100～200m防水は空気潜水時計に多く見られる防水性能で、このレベルでは水泳やスキューバダイビングなどでの使用が可能となっています。「サブマリーナ」のようなダイバーズウォッチにはこのレベルの防水性能が標準装備されているため、水洗いにも対応していますが、使用後は必ずメンテナンスを行って適切に保管することが重要です。

200～1000m防水（飽和潜水時計）

200～1000m防水は、プロダイバーや研究者などによる本格的な使用にも耐えられる非常に高いレベルの防水性能です。「シードゥエラー」などにはこのレベルの防水性能が備わっているため、水洗いはもちろん過酷な水中作業の際にも着用できますが、防水性能を維持するためには定期的なメンテナンスが必要不可欠です。

ロレックスは水洗い可能？

ロレックスは多くのモデルに高い防水性能が備わっているため、水洗いが可能なケースがほとんどですが、水洗いを行う前に各モデルの防水性能や状態を確認しておくのがベストです。ここでは、ロレックスの水洗いの可否について詳しく解説します。

ほぼすべてのモデルが10気圧防水以上のため、水道水で洗い流す程度であれば可能

ロレックスの多くのモデルは10気圧以上の防水性能を持っているため、日常生活における水しぶきやシャワー程度であれば十分耐えられます。特に現行モデルや比較的新しいモデルの場合、水道水で洗い流す程度であれば問題なく行うことができるでしょう。ただし、洗浄時にはリューズがしっかりと締められていることを確認し、強い水圧を避けて優しく洗い流すようにすることが重要です。

モデルが古い場合やオーバーホールを怠っている場合は、防水性能が低下していることも

古いモデルや長期間オーバーホールをしていないロレックスは、経年劣化などにより防水性能が低下している可能性があります。防水性能が低下している状態で水洗いすると内部に水が浸入してしまい故障の原因にもなりかねないため、このような場合はまず専門業者にオーバーホールを依頼するのが無難です。定期的なメンテナンスを行うことで必要最低限の防水性能は維持できますが、自分での水洗いは控えたほうが良いでしょう。

ロレックスを水洗いする頻度はどれくらいが理想？

ロレックスを清潔な状態で美しく保つには、適切な頻度で水洗いを行う必要があります。使用状況や環境によって異なりますが、一般的には週に1～2回程度の水洗いが理想的です。汗や皮脂が付きやすい夏場や湿度の高い時期であれば、水洗いの頻度を増やすことでサビや汚れが蓄積してしまうのを防ぐことができます。

ただし、毎日の手入れとしてはセーム皮やマイクロファイバークロスで軽く拭くだけで十分です。水洗いの頻度が多すぎるとパッキンなどの劣化を早める可能性があるため、過度な水洗いは避けるようにしましょう。

ロレックスを水洗いするときの洗い方は？

ロレックスを水洗いする際は、そのモデルの防水性能を事前に把握したうえで適切な方法のもとで行う必要があります。ロレックスを水洗いする際の一般的な手順について以下で紹介します。

1．準備

まず腕時計のリューズがしっかりとケースにねじ込まれているかを確認してください。リューズが緩んでいると内部に水が浸入してしまう恐れがあります。

2．水洗い

腕時計のリューズ部分に直接水が当たらないよう注意しながら弱めの流水で洗い流しましょう。

3．洗浄

中性洗剤を含ませた柔らかいブラシを使用し、時計全体を優しくブラッシングします。ベゼルやクラスプ、ブレスレットの隙間など特に汚れが溜まりやすい部分は重点的に行うようにしましょう。研磨剤入りの洗剤はNGです。

4．すすぎ

腕時計本体に洗剤が残らないように再度流水で優しくすすぎます。この際もリューズ部分に直接水が当たらないように注意しましょう。

5．乾燥

水洗い後は、傷がつきにくい柔らかい布で腕時計全体の水気を拭き取り、しっかりと乾燥させます。風通しの良い場所で自然乾燥させるのが理想的です。

ロレックスを水洗いする際の注意点は？

ロレックスの水洗いの手順について紹介しましたが、水洗いする際にはいくつかの重要な注意点があります。ここでは、ロレックスを水洗いする際に特に注意すべきポイントについて紹介します。

水洗いする前にリューズがケースにねじ込まれているかを確認

リューズは腕時計の防水性能を左右する重要な部品です。リューズが緩んでいたり完全に閉まっていなかったりすると、水が時計内部に浸入して故障の原因となる可能性があるため、水洗いする前にはリューズがケースにねじ込まれているかを必ず確認するようにしましょう。リューズを軽く回してみると締まり具合が確認できますが、もし違和感があった場合には水洗いを控え、専門店で点検してもらうのがベターです。

リューズに直接当たらないように弱めの流水で洗い流す

リューズは時計の内部と外部をつなぐ部分であり水が内部に入り込む可能性があるため、リューズ部分に直接水を当てないようにし、弱めの流水で腕時計を傾けてリューズを避けるようにしましょう。強い水圧をかけてしまうとリューズがきっちり締まっていても水が浸入するリスクがあります。

毛先の柔らかいブラシと中性洗剤を使用し、研磨剤入り洗剤はNG

ロレックスを水洗いする際は、毛先の柔らかいブラシと中性洗剤を使用するようにしましょう。柔らかいブラシを使用することでブレスレットの隙間や細かい部分の汚れを優しく落とすことができます。研磨剤入りの洗剤を使ってより綺麗に仕上げたいという方もいるかもしれませんが、研磨剤はロレックスの表面に傷をつける可能性があるため、水で薄めた中性洗剤で優しく洗うのが大切です。

風防が曇ってきた場合はすぐに水洗いを中止する

風防（時計の表面のガラス部分）の曇りは、時計内部に水が浸入している可能性を示す重要なサインです。水洗い中に風防が曇ってきた場合はすぐに水洗いを中止し、柔らかい布で水分をきれいに拭き取ってください。内部に水が入った状態で放置すると、ムーブメントのサビや故障にもつながりかねません。直ちに専門店や修理業者に相談して、異常がないかをチェックしてもらいましょう。

ロレックスの洗浄やクリーニングを専門業者に依頼することも可能

ロレックスを自分で水洗いするのが不安な方は、専門業者に洗浄やクリーニングを依頼するという方法もあります。ロレックスの正規販売店や専門店では無料でクリーニングを行ってくれる場合と、一定の条件下で有料となる場合があります。ここでは、無料と有料の条件について詳しく解説します。