2024.09.19

ロレックスのクォーツ式時計とは?クォーツモデルの歴史やデイトジャストなどの歴代モデルを紹介

ロレックスのクォーツ式時計

ロレックスの現行モデルはすべて自動巻き式となっていますが、2014年ごろまではロレックスでもクォーツ式時計が生産されていました。機械式時計と比較して安価で精度が高いとされるクォーツ式時計のなかには、アンティークロレックスとしての価値が年々高くなっている個体もあります。本記事では、ロレックスのクォーツ式時計の歴史や魅力、代表的なクォーツモデルについて紹介します。

クォーツ式時計とは?

クォーツ式時計とは?

クォーツ式時計は電気エネルギーによって水晶を振動させて時計を動かすため、電池が動力となっています。1969年に日本の時計ブランド「セイコー」が世界で初めて製品化に成功し、特許化したクォーツ式時計の技術を隠さずに公開したため、世界中の工場でクォーツ式時計が生産されるようになりました。精度は月差20秒ほどであり、その精巧な技術はパソコンやスマートフォンなどのさまざまな電子機器で現在でも使用されています。

機械式時計との違い

機械式時計は巻き上げられたゼンマイが元に戻ろうとする力によって時計が駆動する仕組みで、手巻き式と自動巻き式の2種類に分類されます。

手巻き式はゼンマイを手動で巻き上げる方式のムーブメントを搭載しており、内部にローターが入っていないことから軽量かつスリムなデザインとなっています。一方、自動巻き式は腕の動きによってローターが自動で回転してゼンマイが巻き上がる仕組みです。ロレックスの自動巻き式時計には「ブルーパラクロムヒゲゼンマイ」と呼ばれる特殊なゼンマイが使用されており、耐久性に優れているのが特徴です。

つまり、機械式時計はどちらも動力がムーブメントであるため、クォーツ式時計のように電池を使用する必要はありません。

クォーツ式時計のメリットや魅力は?

クォーツ式時計の構造は機械式時計とは大きく異なっており、さまざまなメリットや魅力があります。ここでは、クォーツ式時計のメリットや魅力について紹介します。

機械式よりも精度が高く、ゼンマイを巻く必要がない

腕時計の精度に影響するのがムーブメントの振動数で、その数値が大きいほど時計の精度は高くなります。機械式時計の振動数は毎秒6〜10回程度であるのに対し、クォーツ式時計の振動数は毎秒3万回を超えるため、機械式時計より精度が高いのは一目瞭然でしょう。

機械式時計とクォーツ式時計の時間の正確さを比べた場合、機械式時計は一般的に日差が10秒から20秒程度ですが、クォーツ式時計は月差で20秒程度です。クォーツ式時計は定期的に電池を交換する必要があるものの、一般的に3年程度は動き続けるとされており、機械式時計のように何度もゼンマイを巻き上げる必要はありません。

機械式ほど構造が複雑でないため、耐久性が高く価格も安め

機械式時計の内部は多くの緻密なパーツで構成されており、それぞれが高い技術のもとで精巧に作られているため、どうしても値段が高くなりがちです。一方、内部構造がそれほど複雑でないクォーツ式時計は大量生産できるパーツが使用されることも多く、比較的安めの価格設定となっています。また、複数の細かなパーツで構成されている機械式時計は衝撃に弱くデリケートですが、クォーツ式時計は構造がシンプルで耐久性にも優れています。

クォーツ式時計のデメリットや懸念点は?

クォーツ式時計にはメリットだけでなく、パワーの弱さや寿命の短さなどのデメリットもあります。ここでは、クォーツ式時計のデメリットや懸念点について紹介します。

パワーが弱く短い針しか動かせないため、針のデザインが限られる

クォーツ式時計のデメリットとして、まずパワーの弱さが挙げられます。機械式時計と比べると針を動かす力が弱く、コンパクトな短い針でないと十分に動かすことができません。針のデザインも限られてしまうため、クォーツ式時計では気に入ったデザインのものが見つからないというケースもあるかもしれません。

電子回路の寿命が10年程度と短く、故障すると修理できない可能性が高い

内蔵された電子回路の寿命が10年程度で短いという点もクォーツ式時計のデメリットです。さらに電子回路が壊れた場合には電池のように簡単に修理できず、電子回路を丸ごと交換しなければならない可能性もあります。

ロレックスのクォーツ式時計の種類とその歴史を紹介

ロレックスのクォーツ式時計は製造期間が短く採用モデルが限られていたものの、製造終了までに3つのモデルが発表されました。ロレックスのクォーツ式時計の種類と歴史についてこれから紹介します。

ベータクォーツ(Ref.5100):1970年代初めに誕生したロレックス初のクォーツモデル

ベータクォーツ(Ref.5100)は、1970年代初めにロレックスが初めて販売したクォーツ式時計です。ロレックスをはじめとするスイスの時計メーカーによって共同開発された、クォーツムーブメント「ベータ21」を搭載しています。ケースにサファイアガラスが採用された最初のモデルでもあり、秒針が流れるような滑らかな動きをする「スイープ運針」も魅力のひとつです。イエローゴールドモデルとホワイトゴールドモデルのみで、生産数も1,000本程度と非常に少なかったため、ロレックスを代表するレアなモデルとしても知られています。

オイスタークォーツ:独自開発のムーブメントを搭載し、1977年~2000年ごろまで製造

1977年~2000年ごろまで製造

ベータクォーツの生産終了後、後継モデルとして1977年に発売されたのがオイスタークォーツです。2000年初頭まで製造されていたため、1,000本限定であった「ベータクォーツ」と比べると流通量が多く入手しやすいモデルであったと言えるでしょう。オイスタークォーツにはロレックスが独自開発したムーブメントが搭載されるようになり、文字盤の小窓に日付が表示されて実用性も向上しました。

チェリーニ:2014年まではクォーツ式と手巻き式のみの展開

2014年まではクォーツ式と手巻き式のみの展開

「チェリーニ」はロレックスのドレスウォッチのなかでも異彩を放つモデルで、「オイスターケース」を採用していない薄型ケースとドレッシーなデザインが特徴です。自動巻き機構が搭載された「チェリーニ タイム」が2014年に登場するまでは、手巻き式とクォーツ式の両方が生産されていました。ほかのクォーツモデルと比べると生産時期が新しく最近まで販売されていたため、中古市場を探せば比較的簡単に見つけられるかもしれません。

ロレックスの代表的なクォーツ式時計を紹介

ここでは、ロレックスの代表的なクォーツ式時計について紹介します。現行モデルや機械式時計にはない特徴や魅力をチェックしてみましょう。

ロレックス デイトジャスト Ref.17000

1977年に登場した「デイトジャスト Ref.17000」は、ロレックスが独自に開発したムーブメントを搭載したクォーツモデルです。ケースとブレスレットをつなぐパーツがない「フラッシュフィット」という一体型構造で、シンプルながらも上品な雰囲気に仕上がっています。

ロレックス デイトジャスト Ref.17013

ロレックス デイトジャスト Ref.17013

「デイトジャスト Ref.17013」は、フリーデザイナーとして多くのブランド時計を世に送り出してきたジェラルド・ジェンタ氏によってデザインされました。現行モデルには見られない、無駄の省いたコンパクトなフォルムが魅力です。

ロレックス デイトジャスト Ref.17014

ロレックス デイトジャスト Ref.17014

「デイトジャスト Ref.17014」はロレックスのクォーツ式時計を代表するモデルで、ケースサイドやラグ、ブレスレットが角ばっているのが特徴です。文字盤のカラーはブラックやブルー、ホワイトなどがあり、多彩で豊富なバリエーションから選べるようになっています。

ロレックス デイデイト Ref.19018

ロレックス デイデイト Ref.19018

「デイデイト Ref.19018」は高級感あふれるドレッシーなクォーツ式時計で、文字盤やアワーマーカーもゴールドで統一されています。高い装着感と堅牢性を持つ「プレジデントブレスレット」が採用され、最上位モデルらしいラグジュアリーな仕上がりです。

ロレックス チェリーニ Ref.6229

ロレックス チェリーニ Ref.6229

「チェリーニ Ref.6229」は都会的なデザインのアラビア数字が印象的で、クラシックな雰囲気の「チェリーニ」にカジュアルさがプラスされています。丸みを帯びたスクエア状のケースによって存在感も増しており、腕元のアクセントとしても重宝するでしょう。

ロレックスのクォーツ式時計を購入する際の注意点は?

ロレックスのクォーツ式時計を購入する際の注意点

ロレックスのクォーツ式時計はすべて生産終了となっているため、現在市場に出回っているもののほとんどは中古品です。中古市場には粗悪品や偽造品が混じっている可能性もあり、慎重に判断してから購入する必要があります。ここでは、ロレックスのクォーツ式時計を購入する際の注意点について紹介します。

正常に動作するか、過度な損傷はないかをチェックする

発売から数十年が経過しているモデルは劣化が進んでおり、メンテナンスが十分でなかったりコンディションが悪かったりすればすぐに壊れてしまうかもしれません。そのため、ガラスや文字盤、ベゼル、ブレスレットなどの傷がつきやすい部分の確認はマストです。また、正確に動作するかやオーバーホールが実施されているかなど、内部の状態についても事前にチェックしてできるだけ長く愛用できるものを選ぶようにしましょう。

故障した場合に備えて購入店舗の保証内容を確認しておく

ロレックスを長年使い続けるためには定期的なメンテナンスが欠かせませんが、アンティークと呼ばれるような古い個体は、修理やオーバーホールが断られることも珍しくありません。特にクォーツ式時計は修理が難しいケースも多いため、故障した場合に備えて購入店舗の検査体制や保証内容も確認しておくと良いでしょう。

ロレックスのクォーツ式時計をALLUで探す

中古ブランドショップALLU(アリュー)では、経験豊かな鑑定士によって見極められたロレックスが豊富に揃っています。オンラインショップで気になった商品を実店舗に取り寄せてコンディションを実際に確かめてから購入することもできます。比較的年代の浅いクォーツモデルであれば入荷する可能性もあるため、ロレックスのクォーツ式時計をお探しの場合はぜひALLU(アリュー)を利用してみてください。

ロレックスのクォーツ式時計は廃盤となっており、アンティークとして価値の高いモデルもある

ロレックスのクォーツ式時計は1970年代初めから2014年ごろまで生産されていましたが、現在は廃盤となっています。機械式時計と比べて生産期間が短く、製造本数も限られていたため、アンティークとして価値が高くなっているモデルもあります。すでに生産を終えているクォーツ式時計は中古市場で見つけることはできますが、コンディションが悪いものも多く流通しています。中古品を購入する場合には、腕時計本体の状態はもちろん購入店舗の保証内容についても必ずチェックするようにしましょう。

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